アジア横断鉄道
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アジア横断鉄道(アジアおうだんてつどう、英: Trans-Asian Railway, TAR)は、国際連合・アジア太平洋経済社会委員会 (ESCAP) が提唱している鉄道路線網である。アジア諸国の相互間、またはアジアとヨーロッパの物流を鉄道で接続することを目的としており、沿線国は29か国(後述)、路線の総延長は81,000 kmに及ぶ。
アジア諸国間やアジアとヨーロッパを跨ぐ貨物の輸送時間や輸送費用の削減を期待して計画されており、主にコンテナ車からなる貨物列車の運行を想定している。また、内陸国から港への接続路を確保して地域の経済発展を支えることも計画の目的の一つである。ただし、西アジアのアラブ諸国は国連西アジア経済社会委員会 (ESCWA) が管轄しているため、ESCAPが主唱するアジア横断鉄道の路線網には含まれていない。
計画には国際鉄道連合 (UIC) と鉄道国際協力機構(OSShD)が協力しており、ESCAPはできるだけ各国の既存の鉄道路線を利用し、国境部分でそれらを接続することで路線網を実現しようとしている。