インディアスの破壊についての簡潔な報告
ラス・カサスの著書 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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『インディアスの破壊についての簡潔な報告』(インディアスのはかいについてのかんけつなほうこく、西: Brevísima relación de la destrucción de las Indias)は、1552年にスペイン出身のドミニコ会士であるバルトロメ・デ・ラス・カサス(1484年-1566年)が著した書籍。インディアス破壊を弾劾する簡略なる陳述という日本語訳もある。以下、『報告』と略記する。
著者 | バルトロメ・デ・ラス・カサス |
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国 | スペイン帝国 |
言語 | スペイン語 |
出版日 | 1552年 |
インディアスとは、西インド諸島やアメリカ大陸などスペイン人が到達した地域を指す。スペインの征服によって、各地の先住民が受けた被害の実態を記録したのが本書である。著者のラス・カサスは征服者から回心して聖職者になり、植民地での平和的な布教と、先住民への圧政の停止を求めて活動した。『報告』の執筆もその一環だった[注釈 1]。
『報告』の内容は、スペイン本国や植民地で賛否を呼んだ。内容が恐ろしいために、事実だとしても出版するべきではないとされて禁書となり、ラス・カサスは植民者や本国の征服支持者から批判を受けた[2]。ラス・カサスは本書の記録を通して、平和的な布教の必要性、征服戦争への批判、先住民への理解などの意見を述べている。スペインによる事例が書かれているが、特定の国を攻撃する目的はなく、征服戦争そのものの停止を訴えた。しかし他のヨーロッパ諸国では反スペインの根拠として利用され、征服戦争への批判や先住民への理解は重要視されなかった[3]。
18世紀以降の中南米では、独立や自治権を得るための活動が活発になり、『報告』が出版されて広く読まれた[4]。19世紀以降に起きたインディオ擁護運動であるインディヘニスモにおいても、ラス・カサスは高く評価された。現在ではラス・カサスは「インディオの使徒」や「反植民地運動の先駆者」とも呼ばれるようになった[5]。