ローマ帝国の国境線
ウィキペディア フリーな encyclopedia
ローマ帝国の国境線(ローマていこくのこっきょうせん)は、ブリテン島を含むヨーロッパ、近東および北アフリカにまたがるローマ帝国の国境線を指すが[1]、ユネスコの世界遺産登録物件名でもある。ヨーロッパの沿線の考古遺跡には壁、溝、用水路、土塁、監視塔、カストラ(城、砦、要塞、野営地など)、道、港、艦隊の基地、民間人の居住地、町、墓地、聖地、円形闘技場、宮殿などが含まれる[2][1]。
世界遺産の「ローマ帝国の国境線」はローマ帝国の繁栄と衰退を残す文化的景観が評価されて、1987年にイギリスのハドリアヌスの長城が単独で登録された。その後、2005年にドイツのリーメスを拡大登録した際に現在の名称となり、2008年にはイギリスのアントニヌスの長城も含まれることが決定した。また、オーストリア、ドイツとスロバキアを跨ぐ「ローマ帝国の国境線 - ドナウ川のリーメス(西側部分)」[3]およびドイツとオランダを跨ぐ「ローマ帝国の国境線 - 低地ゲルマニアのリーメス」は2021年にそれぞれ別の世界遺産物件に登録された[1]。