漁網
漁をするための網 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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漁網(ぎょもう)は、魚介類を捕獲するために用いる網である[1]。漁業で用いられる漁具の一種。また、漁網を用いて行う漁撈活動を網漁と総称する。なお、広く漁業用の網と定義される場合には、養殖用の網も漁網に含める場合がある[1]。
様々な漁具のなかでも漁網は「一網打尽」の語のごとく、大量の水生生物を採捕できることから、高い漁獲収益を期待できる。漁網を用いる漁法は、捕獲対象となる水生生物の種類、操業環境、操業規模などによって多くの種類がみられ、また、漁獲量を高めるための技術的努力、研究も盛んである。
その一方で漁業資源の維持という点では、漁網の使用は乱獲・混獲といった問題を招きやすく、ほとんどの網漁は各種の法的規制の対象となっている。
漁網、特に合成樹脂製のものは腐敗しないため、適切な管理・処分を行わない場合に海洋ゴミとなり、海洋を漂流して環境破壊の要因となる。特に太平洋ゴミベルトの46%は漁網であるという[2]。このようなゴミとなって漂流する漁網は「ゴースト・ギア(Ghost Gear)」と呼ばれている[3]。海岸に漂着した漁網が野生生物(エゾシカなど)を絡めて衰弱死させる例も報告されている[4]。
使用されなくなった漁網の資源としての再利用も試みられている[5]。