1993年のワールドシリーズ
メジャーリーグベースボールの第90回優勝決定シリーズ / ウィキペディア フリーな encyclopedia
1993年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第90回ワールドシリーズ(だい90かいワールドシリーズ、90th World Series)は、10月16日から23日にかけて計6試合が開催された。その結果、トロント・ブルージェイズ(アメリカンリーグ)がフィラデルフィア・フィリーズ(ナショナルリーグ)を4勝2敗で下し、2年連続2回目の優勝を果たした。
1993年のワールドシリーズ | |||||||
ブルージェイズの優勝が本拠地球場スカイドームで決定し、場内に祝福の花火が打ち上げられる | |||||||
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シリーズ情報 | |||||||
試合日程 | 10月16日–23日 | ||||||
観客動員 | 6試合合計:34万4394人 1試合平均:05万7399人 | ||||||
MVP | ポール・モリター(TOR) | ||||||
ALCS | TOR 4–2 CWS | ||||||
NLCS | PHI 4–2 ATL | ||||||
殿堂表彰者 | パット・ギリック(TOR GM) ロベルト・アロマー(TOR内野手) リッキー・ヘンダーソン(TOR外野手) ポール・モリター(TOR内野手) | ||||||
チーム情報 | |||||||
トロント・ブルージェイズ(TOR) | |||||||
シリーズ出場 | 02年連続2回目 | ||||||
GM | パット・ギリック | ||||||
監督 | シト・ガストン | ||||||
シーズン成績 | 95勝67敗・勝率.586 AL東地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり12万7920.77ドル[1] | ||||||
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フィラデルフィア・フィリーズ(PHI) | |||||||
シリーズ出場 | 10年ぶり5回目 | ||||||
GM | リー・トーマス | ||||||
監督 | ジム・フレゴシ | ||||||
シーズン成績 | 97勝65敗・勝率.599 NL東地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり09万1222.27ドル[1] | ||||||
全米テレビ中継 | |||||||
放送局 | CBS | ||||||
実況 | ショーン・マクドノー | ||||||
解説 | ティム・マッカーバー | ||||||
平均視聴率 | 17.3%(前年比2.9ポイント下降)[2] | ||||||
ワールドシリーズ
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両チームの対戦はシリーズ史上初めて。ブルージェイズは優勝に王手をかけて迎えた第6戦、1点を追う9回裏にジョー・カーターが3点本塁打を放ち、逆転サヨナラで優勝を決めた。ワールドシリーズでの優勝決定サヨナラ安打とサヨナラ本塁打はともに2年ぶりで、前者は7度目[3]、後者は10度目[4]。優勝決定サヨナラ本塁打となると、1960年にピッツバーグ・パイレーツのビル・マゼロスキーが放って以来、33年ぶり2度目である[5]。カナダ放送協会は2017年、英領北アメリカ法制定150周年記念に "カナダのスポーツ史における15大名場面" を選出し、そのなかでブルージェイズがシリーズ連覇を決めたこの場面を第3位としている[注 1][6]。シリーズMVPには、第3戦と第6戦でいずれも初回に先制の適時三塁打を放つなど全6試合で安打を記録し、打率.500・2本塁打・8打点・OPS 1.571という成績を残したブルージェイズのポール・モリターが選出された。
今シリーズ終了後、カナダを本拠地とするチームの北米4大プロスポーツリーグ優勝は20年以上途絶える。2019年6月、バスケットボールのNBAにおいてトロント・ラプターズがファイナルを制し、ブルージェイズ以来の王座をカナダにもたらした[7]。このとき、ブルージェイズの優勝からは25年8か月が経っていた。