憑依
アニマ、悪魔、地球外生命体、神々、または霊が人体を支配できるという信念 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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憑依(ひょうい)は、霊などが乗り移ること[1][2]。憑(つ)くこと[1]。憑霊[3]、神降ろし、神懸り、神宿り、憑き物ともいう。とりつく霊の種類によっては、悪魔憑き、狐憑きなどと呼ぶ場合もある[2]。現代でも脳から独立した意識の存在として憑依現象の報告が研究されており、近年はそうした脳から独立した意識の存在を報告する総説も増え、本格的な学問分野となっている[4]。医学の世界では、憑依は精神疾患の一種と見なされることもあるが[5]、憑依は儀式の場での憑依と精神疾患による憑依に分類され、必ずしも精神疾患とは限らない[6]。宗教学では「つきもの」を「ある種の霊力が憑依して人間の精神状態や運命に劇的な影響を与えるという信念」とする[7]。
「憑依」という表現は、ドイツ語の Besessenheit や英語の (spirit) possession などの学術語を翻訳するために、昭和ごろ、特に第二次世界大戦後から用いられるようになったと推定されている(下記「訳語の歴史」を参照)。ファース(Firth, R)によれば、「(シャーマニズムにおける)憑依(憑霊)はトランスの一形態であり、通常ある人物に外在する霊がかれの行動を支配している証拠」と位置づけられる。脱魂(英: ecstasy もしくは soul loss)や憑依(英: possession)はトランス状態における接触・交通の型である[8]。