アフリカ文学
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アフリカ文学(アフリカぶんがく)は、文学におけるカテゴリーの一つで、アフリカ発祥の文学を指す。アフリカには56の国・地域[注釈 1][1][2]と2000以上ともいわれる言語があり、各地の民族語に加えてアラビア語、英語、フランス語、ポルトガル語などで作品が発表されている。口伝による口承文芸から、出版物として世界的に読まれる作品まで存在する。
歴史的には、古代エジプトからの文学作品があり、イスラームの伝播にともないアラビア語の文学が書かれるようになった。19世紀にはヨーロッパ諸国による植民地化が進み、宗主国からヨーロッパ諸語が流入した。20世紀初頭から国を超えて黒人が協力する運動が始まり、1930年代のネグリチュード運動を経て、1950年代には植民地主義への対抗や伝統的文化の価値が描かれた[3]。独立が相次いだ1960年代には独立以降の問題が書かれ、1970年代には社会批判とともに詩や演劇の現代化が進み、民族語による創作も始まった[4]。1980年代には新植民地主義への対抗や、南アフリカにおけるアパルトヘイトへの抵抗が続き、他方でアフリカを離れた人々の視点が増えていった[5]。1990年代には民族主義とは異なる価値観を持つ作家が輩出され、社会の急激な変化を注視しつつ創作を続けている[5]。
出版においては、アフリカ人作家の作品の多くがヨーロッパ諸語で書かれて欧米の読者を主な市場としている。どの言語で作品を書くかというテーマは議論が続いており、アフリカの民族語で書くことを推進する活動も行われている。1940年代以降から、アフリカ人による出版社や、アフリカ文学に関する文学賞、作家会議が始まった。近年ではネットワークやブックフェスティバルが盛んになっている。