シリア北部の古代村落群
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シリア北部の古代村落群あるいは「死の町」(アラビア語: المدن الميتة)、「忘れられた街」(アラビア語: المدن المنسية)は、シリアの北西部にある打ち捨てられた村落群である。この村落群はシリア北西部のアレッポからイドリブにまたがる地域に拡がっており、打ち捨てられた村はおよそ40に上る[1]。広範囲に散らばる村落は大きく8つの考古学公園に区分けされている[1]。これらは古代末期から東ローマ帝国時代にかけての、都市から離れた僻地での生活を垣間見ることができる貴重な資料となっている[2]。ほとんどの村は1世紀から7世紀に形成されたもので、その後8世紀から10世紀の間に打ち捨てられている[1]。村々は住居、土着信仰のための寺院(キリスト教以前)、キリスト教の教会、貯水槽、浴場などからなり、保存状態がよい[3]。古代村落群には聖シメオン教会、スィルジーッラー(英語版、アラビア語版)、アル=バーラ(英語版、アラビア語版)など歴史的、文化的価値の高いものが含まれる。
概要 シリア北部の古代村落群(シリア), 英名 ...
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英名 | Ancient Villages of Northern Syria | ||
仏名 | Villages antiques du Nord de la Syrie | ||
面積 | 12,290 ha | ||
登録区分 | 文化遺産 | ||
文化区分 | 遺跡群(文化的景観) | ||
登録基準 | (3), (4), (5) | ||
登録年 | 2011年(第35回世界遺産委員会) | ||
危機遺産 | 2013年 - | ||
公式サイト | 世界遺産センター(英語) | ||
地図 | |||
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村落群はライムストーン・マッシフ(英語版)として知られる石灰岩からなる小高い丘(山塊)に[2]、幅20キロから40キロ、長さ140キロに及ぶ範囲に散らばっている[4]。山塊はシメオン山、アクラード山地(英語版)から成る北部、ハーリム山地(英語版)からなる中部、ザーウィヤ山(英語版)からなる南部の3つの山地に大別できる。