ピラジン
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ピラジン(英: Pyrazine)は分子式C4H4N2の複素環式化合物であり、芳香族化合物の一つ。ベンゼンの1,4位の炭素が窒素で置換された対称的な構造(点群D2h)を持つ。
概要 ピラジン, 識別情報 ...
ピラジン | |
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別称 1,4-Diazabenzene, p-Diazine, 1,4-Diazine, Paradiazine, Piazine, UN 1325 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 290-37-9 |
PubChem | 9261 |
ChemSpider | 8904 |
UNII | 2JKE371789 |
EC番号 | 206-027-6 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL15797 |
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特性 | |
化学式 | C4H4N2 |
モル質量 | 80.09 g/mol |
外観 | 白色結晶 |
密度 | 1.031 g/cm3 |
融点 |
52 °C, 325 K, 126 °F |
沸点 |
115 °C, 388 K, 239 °F |
水への溶解度 | Soluble |
酸解離定数 pKa | 0.37[2] (プロトン化ピラジン) |
磁化率 | −37.6×10−6 cm3/mol |
危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H228, H315, H319, H335 |
Pフレーズ | P210, P261, P305+351+338 |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R11, R36/37/38 |
Sフレーズ | S16, S26, S36 |
引火点 | 55 °C (131 °F; 328 K) (c.c.) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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類縁体にピリジン、異性体にピリダジン、ピリミジンがあり、それらに比べて塩基性が弱い(参考: ピリジンのpKaは約5.2)。トウモロコシ様もしくは木の実様の甘い刺激臭をもつ、潮解性のロウ状固体を呈する[3]。
食品の加熱調理の際に、メイラード反応(アミノカルボニル反応、端的にはアミノ酸と糖の反応)によるピラジンおよび様々な低級アルキルピラジン(英語版)が生成し、ローストのような香気に重要な寄与をしている。テトラメチルピラジン(リグストラジン)はヒトの顆粒球においてスーパーオキシドアニオンを捕捉し、一酸化窒素の産生を抑えることが報告されている[4]。