ブニェヴァツ人
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ブニェヴァツ人(ブニェヴァツじん、ブニェヴァツ語・クロアチア語・セルビア語:Bunjevci / Буњевци、ハンガリー語:bunyevácok)は、セルビア・ヴォイヴォディナのバチュカ地方、およびハンガリー南部のバーチ・キシュクン県、特にバヤ(Baja)に居住する南スラヴ人の民族集団である。16世紀から17世紀にかけてヘルツェゴヴィナ地方からダルマチア地方、そしてリカ(Lika)、バチュカへと移住したものと考えられている。これらの地域(こんにちのボスニア・ヘルツェゴヴィナおよびクロアチア)に住む、ブニェヴァツ人の起源と考えられる人々は、独自の地域的・民族的アイデンティティを保持しつつ、自らの属する民族は「クロアチア人」と考えている。セルビアに住むブニェヴァツ人らは、自らの民族認識を「ブニェヴァツ人」、「クロアチア人」あるいは「ユーゴスラビア人」としている。
概要 総人口, 居住地域 ...
総人口 | |
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不明(ブニェヴァツ人の一部は国勢調査などで自身を「ブニェヴァツ人」と規定するが、「クロアチア人」あるいは「ユーゴスラビア人」と回答する者もいるため) | |
居住地域 | |
セルビア | 20,012人2002年国勢調査 |
ハンガリー | 1,500人2001年国勢調査 |
言語 | |
ブニェヴァツ語(セルビア・クロアチア語のシュト方言中イ方言に属し、「ブニェヴァツ方言」とも。話者の一部は自身の言語を「ブニェヴァツ語」としているが、「クロアチア語」あるいは「セルビア語」と回答する者もいる) | |
宗教 | |
大部分がローマ・カトリック | |
関連する民族 | |
南スラヴ人 |
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ブニェヴァツ人の大部分はカトリック教徒であり、シュト方言のイ方言に属する言語を話す。この言語には特徴的な古風な表現が残っている等の特徴があり、「ブニェヴァツ語」あるいは「ブニェヴァツ方言」と呼ばれる。18世紀から19世紀ごろは、ブニェヴァツ人はバチュカ北部で一定規模の民族集団を築き上げていたが、後にその多くがハンガリー人に同化され、またその他の者でもセルビア人やクロアチア人としての民族自認を持つ者もいる。