ロマネスク建築
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ロマネスク建築(ロマネスクけんちく、英: Romanesque architecture)は、10世紀末から12世紀にかけて、ヨーロッパ各地で展開した建築様式である[1][2]。
代表的なものとして「ピサの斜塔(鐘塔)」で有名なイタリアの「ピサ大聖堂」や、イギリスの「カンタベリー大聖堂」[3]、カーンのサンテチェンヌ聖堂(フランス、1064年頃~)、イーリ大聖堂(イギリス、1082年~)[4]などがある。
同時代のビザンティン建築と同じく、教会堂建築において最高の知識・技術・芸術が集約されており、彫刻や絵画は聖堂を装飾するための副次的要素であった。ロマネスク建築の建築物は大陸全体で見られ、帝政ローマ建築以来初めての汎ヨーロッパ建築様式とも言える。
ロマネスクという言葉は、美術史・建築史において、19世紀以降使われるようになった用語である。直訳すると「ローマ風の」という意味であるが、当初は「堕落し粗野になったローマ風の建築様式」という蔑称としての側面が強く、その芸術的・建築的価値が評価されるようになるのは20世紀になってからである[5]。