ヴァイオリンソナタ第1番 (サン=サーンス)
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ヴァイオリンソナタ 第1番 ニ短調 作品75は、カミーユ・サン=サーンスの作曲した1番目のヴァイオリンソナタ。1885年に作曲され、同年に初演されて好評を博した。出版も同年中に行われ、初演を担当したマルタン・マルシックに献呈された。緊密な構成と演奏効果の高さから、サン=サーンスの室内楽作品の中でも特に多く取り上げられる。サン=サーンスのヴァイオリンソナタはもう1曲、第2番(1896年)があるが、第1番ほどには演奏されない。
翌1886年には交響曲第3番「オルガン付き」が完成するが、この両曲、およびピアノ協奏曲第4番(1875年)は楽曲の構成や循環形式を用いた点が共通している。
マルセル・プルーストはこの曲の愛好者の一人で、『失われた時を求めて』に登場する音楽家ヴァントゥイユのソナタはこの曲に着想しているという。