利用者:安息香酸/砂場6
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エゼルウルフ | |
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14世紀に記されたイングランド王の家系図に描かれたエゼルウルフ王 | |
ウェセックス王(英語版) | |
在位期間 839年–858年 | |
先代 | エグバート |
次代 | エゼルバルド(英語版) |
死亡 | 858年1月13日 |
埋葬 |
ステイニング(英語版) ウィンチェスターに再葬 |
王室 | ウェセックス家 |
父親 | エグバート |
配偶者 | |
子女 | |
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エゼルウルフ(言語発音: [ˈæðelwuɫf];[1]、古英語:Æthelwulf(『高貴な狼』の意[2])、858年1月13日没)とは、9世紀のウェセックス王(英語版)(在位839年~858年)である[注釈 1]。825年、エゼルウルフの父エグバート王はマーシア王ベオルンウルフを撃破し、ハンバー川以南地域において長きにわたり続いたマーシア王国の覇権を終焉に導いた。続いてエグバート王はエゼルウルフ王子に軍勢を預けケント王国に対する軍事侵攻を行わせ、マーシア王国の影響下に置かれていたケント王を駆逐させ、エゼルウルフをケント副王に任じた。830年代以降、エグバート王はマーシア王国と友好関係を結ぶ政策を推進し、ウェセックスとマーシアの友好関係はエゼルウルフのウェセックス王就任後も続いた。
エゼルウルフ王の治世下ではヴァイキングの襲撃は王国の主な脅威ではなかったという。843年、エゼルウルフ王はサマセット地方のカーハンプトン(英語版)村にてヴァイキングの軍勢に敗れたものの、851年のアクレアの戦い(英語版)でヴァイキングの撃破に成功した。853年には、マーシア王国のウェールズ地方に対する覇権奪還を目的とするウェールズ遠征に参加し、同年には娘のエゼルウィス(英語版)をマーシア王ブルグレド(英語版)に嫁がせた。855年、エゼルウルフ王はローマ巡礼を行った。巡礼を行う仕度としてエゼルウルフは自身の財産の10分の1を寄進し、生存する最年長の息子であったエゼルバルド(英語版)に自身不在の際のウェセックス統治を任せ、ケント王国とウェセックス南東地域の統治を次男エゼルベルト(英語版)に一任した。ローマ巡礼を敢行したエゼルウルフはローマで1年ほど過ごし、ウェセックスへの帰還途中に西フランク王シャルル禿頭王の娘ジュディス・オブ・フランドル(英語版)と結婚した。
エゼルウルフ王がウェセックス王国に帰還したのち、王国で問題が起きた。王国代理統治を任されていた彼の長男エゼルバルドは父王への統治権の返上を拒否したのである。エゼルウルフ王は王国の分割・共同統治に同意し、エゼルウルフ王自身は王国東部を領しエゼルバルドが西部を領することが取り決められた。858年、エゼルウルフ王が崩御した。彼の死をもってウェセックスはエゼルバルドが、ケントはエゼルベルトが継承した。しかしこの2年後、エゼルバルドが崩御したためウェセックス・ケントの両王国は再び統合された。20世紀の歴史家たちの間でのエゼルウルフ王の評判は芳しくない。歴史家たちはエゼルウルフ王をきわめて敬虔で非現実的な思考の持ち主であったと見ている。また彼のローマ巡礼という行為は王としての重責の放棄行為であるともみなされている。しかし21世紀の歴史家たちの見方はずいぶん異なっている。21世紀の歴史家はエゼルウルフ王が果たしたウェセックス王朝の権力強化・拡大や大陸諸国から尊敬を集めたこと、また当時の他の君主と比べて効果的にヴァイキングの襲撃に対処したという功績を基に、最も成功した西サクソン人の王として評価されている。エゼルウルフ王の偉業は彼の息子アルフレッド大王の偉業の基礎となったとされている。