受胎告知 (エル・グレコ、1600年)
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『受胎告知』(じゅたいこくち、西: La Anunciación、英: Annunciation)は、ギリシア・クレタ島出身のマニエリスム期のスペインの巨匠エル・グレコが1596-1600年に制作したキャンバス上の油彩画である。マドリードにあったエンカルナシオン学院(スペイン語版) (通称ドーニャ・マリア・デ・アラゴン学院) のための祭壇衝立の中央パネルをなしていたエル・グレコ円熟期の作品で、画家の最高傑作の1つである[1][2][3]。画家は繰り返し「受胎告知」の主題に取り組んでおり (エル・グレコの『受胎告知』を参照)、本作も一般に「受胎告知」と呼ばれるが、上記学院の正式名称は「托身の我らが聖母」(西: nuestra señora de la encarnación) なので、描かれているのは「告知」の場面というより、「托身」、すなわち神の子イエス・キリストが聖母マリアに宿った瞬間である[1][2]。作品はマドリードのプラド美術館に所蔵されている[4]。