多系統萎縮症
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多系統萎縮症(たけいとういしゅくしょう、英語: Multiple System Atrophy; MSA)は、代表的な神経変性疾患の1つである。
進行性の小脳症状をしばしば呈することから、脊髄小脳変性症の1型(孤発性)と分類され、日本の脊髄小脳変性症の中で最も多い。多系統萎縮症は国の指定難病の一つである[1]。多系統萎縮症は成年期(人間の30歳以降、殆どが40歳以降)に発症し、組織学的には神経細胞とオリゴデンドログリアに不溶化したαシヌクレインが蓄積し、この病気の進行性の細胞変性脱落を来す疾患である。初発から病初期の症候が小脳性運動失調であるものはオリーブ橋小脳萎縮症(olivopontocerebellar atrophy:OPCA)、パーキンソニズムであるものの場合、線条体黒質変性症、特に起立性低血圧など自律神経障害の顕著であるものはシャイ・ドレーガー症候群と各々の原著に従い称される。いずれも進行するとこれら三大症候は重複してくること、画像診断でも脳幹と小脳の萎縮や線条体の異常等の所見が認められ、かつ組織病理も共通していることから多系統萎縮症と総称される[2]。