アグロバクテリウム
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アグロバクテリウムとは、グラム陰性菌に属する土壌細菌であるリゾビウム属 (Rhizobium) の内、植物に対する病原性を持つものの総称。中でも根頭癌腫病に関連する腫瘍原性Rhizobium radiobacter(旧来Agrobacterium tumefaciensとされていたもの)[注釈 1]を指すことが多い。
従来アグロバクテリウム属(Agrobacterium)という独立の属が与えられていたが、系統解析の結果多くはリゾビウム属に含められることとなり、その他の株も新設されたルエゲリア属(英語版) (Ruegeria)、シュードロドバクター属(英語版) (Pseudorhodobacter)、スタッピア属(英語版) (Stappia) に分類された。しかし分野や用途によっては、便宜上アグロバクテリウムという呼称が今もなお広く使われている。
アグロバクテリウムは、植物細胞に感染してDNAを送り込む(形質転換)性質があるため、植物のバイオテクノロジーでよく利用される。