アイソレーション・タンク
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アイソレーション・タンク(Isolation tank)は、感覚を遮断するための装置であり、光や音が遮られた空間で、皮膚の温度に保たれた高濃度のエプソムソルトの塩水に浮かぶことで、皮膚感覚や重力の感覚を大きく制限することができる[2]。リラックスを目的として、また心理療法や代替医療として使われている[1]。1990年代以降はヨーロッパを中心にフローティング・タンク(floating tank)と呼ばれることが多い。遮断タンク、瞑想タンク、サマディ・タンクとも呼ばれる。
アメリカ国立精神衛生研究所(NIMH)にて研究していたジョン・C・リリー(John C.Lilly)が、1954年に感覚遮断の研究のためにタンクを考案した[3]。1950年代には感覚遮断の研究から注目され、体験は次第に神秘体験と比較されるようになった[4]。1980年代には、リリー博士をモデルとした映画『アルタード・ステーツ』を機に一般にも流行した[5]。また、スポーツ選手のイメージトレーニングや単に学習のためにも用いられている[2]。近年再び注目が集まり、タンクを所有する施設が増加している[1]。研究はタンクの体験によって、ストレスや不安を軽減し、線維筋痛症の痛みや睡眠を改善することを示しているが、その研究規模が小さいとも指摘されている[1]。