琺瑯
ウィキペディア フリーな encyclopedia
琺瑯(ほうろう)は、鉄、アルミニウムなどの金属材料表面にシリカ(二酸化ケイ素)を主成分とするガラス質の釉薬を高温で焼き付けたもの。難解な漢字のため「ホーロー」と表記されることが多い。英語では Enamel(エナメル)。「琺」は釉薬、「瑯」は金属や玉が触れ合う音、また美しい石の意。
(金属材料由来の)機械的耐久性と(ガラス質由来の)化学的耐久性をあわせ持ち、食器、調理器具、浴槽などの家庭用品や、屋外広告看板、道路標識、鉄道設備用品、ホワイトボード、化学反応容器などに用いられる。工芸品の琺瑯は七宝と呼ばれ、素地には主に銅、銀、金などが使われる。
その歴史は古く、紀元前1425年ごろに製作されたと推測される世界最古の琺瑯製品とおぼしき加工品がミコノス島で発見されている[注釈 1]。また、ツタンカーメンの黄金のマスクの表面には琺瑯加工が施されている。