聖チェチリアの法悦 (ラファエロ)
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『聖チェチリアの法悦』(せいチェチリアのほうえつ、伊: Estasi di santa Cecilia、英: The Ecstasy of St. Cecilia)は、イタリア・盛期ルネサンスの巨匠ラファエロ・サンティが1516-1517年に油彩で制作した祭壇画である。本来は板上に描かれていたが、キャンバスに移し替えられている[1]。『フォリーニョの聖母』 (ヴァチカン美術館) 、『システィーナの聖母』 (アルテ・マイスター絵画館、ドレスデン) に続いて、ヴァチカン宮殿の「ラファエロの間」のフレスコ画と並行して制作された第3場目の大祭壇画である[2]。
概要 作者, 製作年 ...
イタリア語: Estasi di santa Cecilia 英語: The Ecstasy of St. Cecilia | |
作者 | ラファエロ・サンティ |
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製作年 | 1514-1517年ごろ |
種類 | 板からキャンバスに移転、油彩 |
寸法 | 220 cm × 136 cm (87 in × 54 in) |
所蔵 | ボローニャ国立絵画館(英語版)、ボローニャ |
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聖チェチリア (聖セシリア) は音楽家と教会音楽の守護聖人で、初期キリスト教時代の聖女である[2]。その遺体は、ローマのトラステヴェレ地区にある教会の祭壇下に埋められている[2]。本作は、彼女が聖パウロ、福音書記者聖ヨハネ、聖アウグスティヌス、マグダラのマリアといっしょに天使の合唱を聞いているところが表されている。この祭壇画はボローニャの教会のために委嘱され、現在、ボローニャ国立絵画館(英語版)に展示されている[1][2][3]。なお、『画家・彫刻家・建築家列伝』を著したマニエリスム期の画家・伝記作家ジョルジョ・ヴァザーリによれば、聖チェチリアの足元に散らばっている楽器は、ラファエロの手になるものではなく、彼の弟子ジョヴァンニ・ダ・ウーディネの手になるものである[1][3][4]。