金属カルボニル
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金属カルボニル(きんぞくカルボニル、英: metal carbonyl)は、一酸化炭素を配位子にもつ遷移金属錯体である。これにはニッケルカルボニル Ni(CO)4 のようなホモレプティックな(CO 配位子のみを含む)錯体があるが、一般的には金属カルボニルは Re(CO)3(2,2'-bipyridine)Cl のように複数の配位子をもつ。
一酸化炭素はヒドロホルミル化のような多くの化合物の合成における重要な原料であり、金属カルボニル触媒はその利用において中心的な位置を占める。ヘモグロビンと結合してカルボキシヘモグロビン(英語版)を与え、ヘモグロビンを酸素と結合できなくさせる性質のため、金属カルボニルは有毒である[1]。